2020年4月11日土曜日

コロナ感染患者さんを2月から看ているある看護士からⅡ光を見出すために共有します!

前のブログの看護師さんから、
知り合いに、情報共有したいとメールをいただきました。
関東の都心に近いある県の市立病院につとめている看護士の方です。

コロナ医療現場にあたっている専門看護師からの事実を知ることは、
光を見出すために大切だと思いましたので、
共有したいと思います。

日本は良くも悪くも、医療現場や患者さんをメディアに出すことをしないから、実際コロナって言われてもどんなふうになるか想像つかない人も多いんじゃないかなと思うんだけどどうなんだろ?テレビに出るのは入院適応までにはならない人達だから、、、

だから私のこの1.2ヶ月で見たことを共有しようと思います。

うちの病院は〇〇県〇〇地区で唯一の感染症受け入れ病院で、
実は2月の頭からダイヤモンドプリンセス号からの中国人受け入れ開始。
一人は酸素が必要になり呼吸状態悪化。(中略)
結局陰性が確認できて隔離解除となったのは、入院から1ヶ月と1週間後。
排菌しなくなるまでに、それだけの時間を要するということ。

その後も感染&疑い患者さんの受け入れ継続。
怖いと思ったのは、症状は熱のみだったわりと元気もある状態で入院してきた20〜60代の人達が2.3日で酸素を要するまでに悪化したこと。

そして、普通ならその年齢で癌や手術後、心臓や脳疾患でなく、肺炎だけで気管挿管、人工呼吸器管理となる人は年に何例あるかないか。あるとしても、年齢的に回復力が乏しくて、それでも延命治療を望むという人かな。

そんな中、このたったの2週間で、それも感染症受け入れ病院の中でもそう大きくない病院のうちでさえ、気管挿管、人工呼吸器管理が必要となった患者さんが3人。たった2週間で、うちの病院だけで3人。

そのうち1人は、入院時は肺炎像が全く見られなかった患者さん。
30代の、小さな子どもをかかえたお母さん。基礎疾患は、小児喘息。熱だけだからすぐ良くなるかなと思っていたら、たった1日で綺麗だった両肺が真っ白に。症状が熱だけだったときでも40度の熱があるのに、保健所や感染症センターから何回も電話がきて意識朦朧とする中、接触者の電話番号などの取り調べを電話越しにされてた。
肺が真っ白になって人工呼吸器管理をしたけれど、さらに真っ白になり今、
ECMOっていう、コロナ治療の最後の砦と言われてる人工心肺の治療が必要となる瀬戸際。でも全国でもその治療は数と場所に限りがあるから登録はしてあるけど今はその治療に踏み切れない。

そしてうちにある人工呼吸器、そしてそれを実際に管理できて感染症を受け入れられる数にも限りがあって。もういっぱいいっぱいになりかけてる。
来週病床数を増やすという決断がされたけど、人工呼吸器管理ができる数は変わらない。

病棟の看護師数は増やされる対策がとられたけど、
今回のコロナはみんなの恐怖も強いから
実際に関わるとなったらパニックになったり、
心配すぎて過敏になりすぎて精神的に参ってしまった結果やめてしまったり、
家族に猛反対されたりして夫婦仲が悪くなったり、

職場ではとにかく感染拡大予防に徹底する
&急激な状態変化を見逃したらいけないという緊張感
&自分がうつっているかもしれないと思わざるを得ない状況なために、

家に帰ってもずっと考えてしまうという人も少なくない。
結果、呼吸器管理ができていつも出来ている冷静な判断や観察ができる看護師となると、数もすごく限られる。

そして感染経路も不明なところもあるから、感染予防も徹底したいけど物資がないから節約しながらしか対策ができなかったり。
そしてそんな中、コロナ患者が増える分、他の病棟に循環器疾患の患者がいくからしわ寄せが他病棟に行く。
他病棟も、いっぱいいっぱいになる。
大きくない病院ですら、この現状。


このままでは助ける人を、選ばなくてはならない医療になってしまうと思う。


人工呼吸器を離脱出来た患者さんも肺が器質化(改善しない壊死組織化)してしまい、
40代にして酸素が手離せない肺になってしまっていたり。
18歳で誰にも会えず3週間もひたすら個室に隔離されたり。
感染力が強く、一家全員がなってて、自分が個室隔離されてる中、
親が、子どもが重症化して生死をさまよっていたり。
なのに面会すら出来ない。

言われているように、高血圧、糖尿病、喘息、喫煙など
基礎疾患や生活習慣の乱れが著明な人が重症化している印象。
うちの病院も、感染症の専門医のもと治療をしているけど、それでもやっぱりまだまだ治療確立はされていなくて。
抗HIV薬が今、酸素が必要にまでなった患者さんの第一選択薬のようになってきているけど、それも良くなる人と良くならない人もいて。

これが、私がこのたった1.2ヶ月で見た、コロナ感染症の現実。
私の目だけででも、一握りを出してもこれだけの現実がある。

そんな中やっぱり何が大事かって、予防がとにかく大事で、重症化した人を助けるためにも、予防が大事になってくる。
こんな時だからこそ、一人一人ができることを考えて、予防策を共有しあったり、お互いに思いやりをもって声かけができたり協力が生まれて、誰かの声が誰かの助けになっていて、コロナは本当に早くいなくなって欲しいけど、そんな優しさが溢れてることは、尊いなと思う。
人ってすごいなと思う。
私もそんな周りの優しさにたくさん助けられているから、私は私にできることを一生懸命やりたいって思う。

一刻も早く収束することを願って、

医療従事者として、思うこと。...

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